紀伊半島の環境保と地域持続性ネットワーク 紀伊・環境保全&持続性研究所(三重県津市)
連絡先:kiikankyo@zc.ztv.ne.jp 
ホーム メールマガジン リンク集 サイトマップ 更新情報 研究所

 <紀伊半島の巨木を訪ねる>

 三重県尾鷲市北浦町 尾鷲神社の大クス


 「紀伊山地の霊場と参詣道」として熊野古道が世界遺産に登録された。これを記念して、三重県立熊野古道センターが、尾鷲湾を見下ろし、紀伊山地を遠望できる小高い丘の上に、尾鷲(ひのき)をふんだんに使った壮麗な木造展示場として建設され、2007年2月10日にオープンした。熊野古道センターに行く途中で、市街地寄りの北浦町にある尾鷲神社に立ち寄った。

 尾鷲神社には千年を超すクスの巨木が4樹生育しており、重厚な歴史を感じる。境内の立て札に、紀州藩が1636年に奥熊野の現地調査を行った時に、この大クスの調査もしており、その時に幹回りが6mあったとされている。それから、370年後に幹回りが4mほど太くなったことになる。この大クスは、三重県の天然記念物に指定されている。

 また、かつて、尾鷲神社にあった2階建ての本殿は2本の大クスの西側にあったが、1707年の大地震と津波によって流されたために、現在の南側の位置に再建されたという。これらの大クスは、千年の間に何度か起こったであろう東南海大地震と大津波に耐え抜いて、現在も力強く生育していることになる。

 
(写真をクリックすると拡大します)
三重県尾鷲市尾鷲神社の大クス
尾鷲神社から道路の上に覆いかぶさるように生育する大クス。この巨木を遠くから見て、すぐに、あれは尾鷲神社に違いないと思った。
尾鷲神社の2本の大クスの幹
樹齢が約千年の大クスが2本並んでいて、左側の樹は幹回りが約10m、右側の樹は幹回りが約9mある。
尾鷲神社の大クスの小さな社
大クスの脇には小さい鳥居が置かれ、御神木と印されている。
尾鷲神社境内の別の大クス
尾鷲神社境内に生育する別の大クス。樹齢約千年の大樹が、神社に何本もあり、神社の歴史的な風格を感じる。
尾鷲神社社殿裏の大クス
社殿の裏の小高くなった所にも、大クスが生育している。そばに近づけなかったので、遠くから写真を撮ったが、かなり大きな樹である(幹回り約9mと言われている)。

「紀伊半島の巨木を訪ねる(巨木リスト)」へ
「ホーム」へ